自分がやっていたダンスのジャンルとして、
太る事はご法度だった。
有名なヨーロッパの学校の生徒はほっそくて、
子供のままのような細さを保ち、そのままプロになっていた。
私自身は、子供の頃は中々体重が増えない体質で、
特に中学の頃は本当に細かった。(155㎝29キロとか。)
本番前は食事に気を使ったりはしていたが、
大抵はご飯大盛りお代わりをするような子供だった。
今は人並みの体型だし、
世の中、私より細い人なんていくらでもいる。
私は痩せることが不要になった今も、
体型は気になるし、
これ食べたら太るかなぁなんて考えていたりもする。
でもダイエットしたいとは思わない。
ダイエットという言葉が嫌いだから。
ダイエットがもたらしたこと
細くいることが求められる世界で、
私はいろんな人を見た。
1日1食きゅうりここんにゃく な友達もいたし、
痩せなきゃ~ダイエットしてるの~と言って朝からクロワッサン5個食べている人もいたし、
人によって様々であった。
そんな人達を見ながら、
自分も食事制限をした事があった。
必要以上にカロリーや食べるものに気を使い、
ピリピリし、
母が作ってくれたご飯を、こんなの食べられないと突き返した。
外食は気になって、
友達と食べたりするのが嫌だった。
でも拒食症になる前に、
このままではよくない、と思い、
食事制限という概念を捨てた。
世界的に見ても、日本人は痩せすぎだと言われているらしい。
小学生までもが、自分はデブだから、
痩せなきゃという。
でも、
痩せる事が、本当に必要なのか?
ダンスの世界では、親が痩せなさいと子供に食事制限をさせ、
ダイエットダイエットと声をかけている光景も見える。
悲しいことにそう言った子が行き着く先は、
摂食障害である。
摂食障害は、拒食だけでなく過食も含まれる総称であるが、
これは言った方には些細な一言、のような言葉が引き金になってしまったりするのだ。
日本人の話題として上がりがちの相手の体型について
日本ではよく、
痩せたね~
太った?
など体型に関する話題が挨拶のように聞かれる。
実際、私も長いこと痩せることが必須だったから、
人のことをそう言った物差しで見てしまう事は多いし、
痩せてる人を見るといいなぁと思ってしまったりする。
でもだからこそ、あえて言おう。
本当にその痩せていること、は綺麗ですか?
必要な肉があり、
筋肉があり、
明るい表情。
その方が美しくないですか?
何も太っている方がいいとは言わない。
余分な物は無い方が美しい。
でも、それは骨と皮になれという事ではまるでなくて、
自分の身体の健康に目を向けて欲しいということ。
ダイエットはする必要がないー必要なのは幸せに食べること
幸せに食べること。
食べる事は生きること。
つまり幸せに食べる事は、幸せに生きることの一つの要素になりうる。
私はダイエットという言葉が嫌いだ。
この世から消えればいいのにと思う。
子供だけでなく多くの人が摂食障害で悩んでいるこの時代、
安易なそう言った言葉が飛び買わなくなる日が来て欲しい。